強靭な顎でくらいつき猛毒の針で何度も何度も対象を刺すヒアリ。
書いてて怖くなるくらい凶暴なこのアリが話題になっています。
ヒアリは日本では「侵略的外来種ワースト100」に選定されていますが、ヒアリと同じくワースト100に指定されているアリがいます。
その名も「アルゼンチンアリ」
そして、このアルゼンチンアリは既に日本に定着していると言われていますね。
ただ、このアリは女王が飛行型ではないので爆発的に広がるという事がなく、比較的、危険度も低め。
双方に共通しているのが、多種のアリを駆逐して生息域を広げるという点です。
状況的にヒアリVSアルゼンチンアリを考える人が今後現れそうですね。
どちらが生き残っても嫌ですが、個人的にはアルゼンチンアリがヒアリを駆逐してくれると助かるなぁと感じます。
だって痛いの嫌ですもん・・・
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アルゼンチンアリとは?
アルゼンチンアリが日本で初めて確認されたのは1993年、広島でした。
どこから侵入したのかは不明ですが、建築資材などに紛れて侵入したと指摘されています。
分布地
1993年の発見から2017年現在で、以下の県で生息が確認されています。
・東京
・神奈川
・静岡
・愛知
・岐阜
・京都
・大阪
・兵庫
・岡山
・広島
・山口
・徳島
黄背景の部分はヒアリも確認された県です。
はじめての発見から多くの県で発見されてきたアルゼンチンアリですが、広島から生息域を広げたという事ではなく、他の県で見つかったのも恐らく外国の船から侵入したものだと言われています。
岡山あたりは広島のアルゼンチンアリが生息域を広げた可能性はありそうですが・・・
体長や特徴など
体長は約2.5ミリ
アリとしては小さいですね。
女王蟻は1日に約60個の卵を産むと言われていて、飛行能力は無し。
新しい巣をつくるというより、近くに巣をつくる生態のようで、高い飛行能力を持って1日に2000個から3000個の卵を産むヒアリに比べると繁殖力は低い。
ただ、アルゼンチンアリは複数女王性のコロニーで働きアリの成長も早い事もあり、侮れない部分もあります。
アルゼンチンアリは1年で約200mずつ分布地を広げていくと言われていますね。
発見から2017年まで24年なので約、5キロ程度?
コレが凄いのかよく分かりませんが、広島の一部の地域ではアルゼンチンアリの被害が深刻になってきている地位も存在するようです。
広島市では見かけるアリが全てアルゼンチンアリというほど、増殖し在来アリを見かけなくなったくらいです。
恐らく、アルゼンチンアリによって駆逐されたと思われます。
アルゼンチンアリの性格は非常に攻撃的でヒアリに比べると劣りますが、強い繁殖力も兼ね備えています。
数の暴力で押し切る感じでしょうか??
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毒は?
アルゼンチンアリはヒアリと違い毒を持っていません。
毒を持っていないのなら問題ないんじゃね?と思いますが、このアリの厄介なところは農作物への影響です。
在来の蟻の中には種子散布者もいるので在来アリが駆逐されると植物にも影響が出ます。
もっとも大きな被害としては「アブラムシ」などの害虫を保護する事でしょう。
アルゼンチンアリはアブラムシの排泄物を目的に保護すると言われていて、保護されたアブラムシは増加し数を増やします。
アブラムシが増える事で農作物を弱らせたり伝染病の元になる事があり、それに伴い農作物の収穫量は減る事が予想されます。
実はヒアリにも似たような性質がありますね。
ヒアリVSアルゼンチンアリ
はじめに言っておきたいのが、あくまで個人的な予想と言う事です。
ヒアリが発見された場所にもアルゼンチンアリが生息しています。
どちらも在来のアリを駆逐して生息域を広げる生態がありますね。
と言う事はヒアリとアルゼンチンアリが出会うとガチンコのバトルに発展するのではないのでしょうか?
ここではヒアリとアルゼンチンアリがガチバトルをするとどちらが勝つかという事を予想していきたいと思います。
まずは簡単なプロフィールから。
【ヒアリ】
体長:2~8ミリ
性格:きわめて攻撃的
繁殖力:卵1日2000~3000個で主に単女王コロニー
武器:猛毒針を所有
兵力:成熟したコロニーでは40万匹
実績:小鳥などの小動物を集団でKO
【アルゼンチンアリ】
体長:約2.5ミリ
性格:きわめて攻撃的
繁殖力:卵1日60個で多女王コロニー
武器:特になし
兵力:成熟したコロニーでは100万匹になる事もアリ
実績:鳥類・小型哺乳類を集団攻撃でKO
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数のアルゼンチンアリか、一撃必殺のヒアリか?という構図になりそうです。
ヒアリは最近日本にきたので高い繁殖力を持っていると言っても、まだ、そこまで増えてないと予想されます。
アルゼンチンアリに見つかることなく、コロニーを育てる事ができればワンチャンあるかと思われますが、普通に考えると圧倒的な兵力差でアルゼンチンアリの完勝でしょう。
条件が全く同じなら大きさや武器の面で勝るヒアリに軍配が上がることは確かなのですが、今の状況だとヒアリがアルゼンチンアリに勝つことは難しそうです。
どっちが危険?
ヒアリとアルゼンチンアリでどちらが危険かというと圧倒的にヒアリでしょう。
アルゼンチンアリにかまれる事はあっても猛毒針で刺される事はありません。
ヒアリの場合、最悪死に至る事もあるので、危険と言う点では比べる方がおかしいと思われます。
どちらが有害かと言われると、ちょっと迷いますね。
アブラムシを保護するという点は双方共通しています。
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ただ、ヒアリはアリ塚を作る性質上、民家に侵入してくる可能性は低いようです。
それに比べ、アルゼンチンアリは木材や石の隙間にも巣をつくる事があり、大量に家の中に侵入してくる可能性があります。
体長も2.5ミリで小柄なので侵入を防ぐのは容易ではないでしょう。
どちらが、不快か?と聞かれるとアルゼンチンアリと答える人の方が多いかもしれませんね。
まとめ
ヒアリとアルゼンチンアリが出会うとガチバトルに発展するのかどうかも分かりませんが、生態を読む限りでは戦ってもおかしくないでしょう。
ただ、アルゼンチンアリの方が古株で個体数も多い事から、今現在ではアルゼンチンアリが勝つ可能性が高いと思われます。
どちらが危険かという問いは圧倒的に「ヒアリ」です。
不快なのはアルゼンチンアリですね。
簡単ではありますが、まとめるとこんな感じでしょうか。
最初も書きましたが、ヒアリとアルゼンチンアリならアルゼンチンアリが生き残って欲しいと私は思います。
がんばれアルゼンチンアリ!
そして、ヒアリを駆逐したら静かに日本から出てってください。
故郷に帰りなさい!
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コメント
アルゼンチンアリ100%の地域に住んでいます。ずっと考えていたことを書いていてくださったのでありがとうございました!アルゼンチンアリは、冬は民家の電化製品に侵入して越冬するくらい頭のいいアリです。港が近いのでヒアリが確実に入ってきていると思うのですがある意味この地域は、ヒアリは大丈夫かもしれませんね・・・