※この記事はネタバレを含みます。
「借りぐらしのアリエッティ」の最後のシーンで翔がアリエッティに言ったセリフ「君は僕の心臓の一部だ」に込められた意味について考えてみたいと思います。
まず、翔という人物について振り返ってみましょう。
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翔はどんな少年なのか?優しいけれど、自暴自棄な面もある?
翔は、12歳の少年です。
両親は離婚して父親とは別居しており、母親は外交官の仕事で海外に赴任しています。
生まれつき心臓が弱く、過度な運動ができない身体で、手術を行う前の療養として、大叔母の家にやってきました。
やってきた翔は、庭でバジルとシソを取って家に戻ろうとするアリエッティの姿に気がつきます。
その夜、アリエッティと父ポッドが翔の寝室に行き、ティッシュを借ろうとしますが、翔に気がつかれてしまい、せっかく取っていた角砂糖まで、落としてしまいます。
翔は、床下換気口の前に「わすれもの」というメモと一緒に角砂糖を置いておきます。
その後、角砂糖をつき返しに来たアリエッティに姿を見たいとせがんでいます。
なぜ翔は小人であるアリエッティに接触しようとしたのでしょうか。
母から小人の話を聞いていたことも一つにはあるのでしょうかが、一番は、小人たちが滅び行く種族であり、心臓を患っている自分と姿と重ねてみていた部分はあったのではないでしょうか。
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アリエッティを助けることで変わった部分
アリエッティたち家族は翔にアリエッティが姿をみられたことで、引越しを決意します。
その一方で翔は良かれと思い、曽祖父の持ち物であるドールハウスのキッチンをアリエッティたち家族に贈ります。
贈り方は、アリエッティたちの家に無理矢理キッチンを置くという少々乱暴なやり方ではありましたが、翔なりの気遣いだったのかもしれません。
しかし、そのせいで家はめちゃくちゃになってしまい、アリエッティは怒りと別れを告げます。
また、翔がドールハウスの部品を一部落としていたことで、アリエッティたちの家がハルに見つかってしまい、アリエッティの母が捕まってしまいます。
アリエッティの母を一緒に助けようと奮闘し、見事救出に成功するのです。
そして、迎えた引越しの日、猫のニーヤに誘われるようにして、翔はアリエッティの元へ走ります。
心臓を押さえながらも、翔は走り、アリエッティたちのいる川の側までやってきました。
そして「君は僕の心臓の一部だ」と伝えるのでした。
この言葉は、前向きに生きていこうとするアリエッティと出会い、アリエッティのために動いたことで生きることに希望を持ったとも感じられます。
心臓が人間にとって生きるのに必要な重要な部分で、アリエッティのことをずっと忘れることはないという意味を込めて言ったとも考えられそうです。
その後の手術がどうなったのかは作品では描かれていませんが、物語の中盤で「死ぬのは自分だ」と言っていた翔が「生きたい」と思うようになったのだと思います。
解釈は様々あると思いますので、気になる方は是非、作品をご覧ください。
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