ヒアリの定着を防ぐのは不可能か?天敵のいない日本で爆発的に繁殖するのは時間の問題?

 

兵庫県の尼崎で少し前に猛毒の蟻、「ヒアリ(火蟻)」が日本で初めて発見されて話題になっていましたね。

 

そのヒアリですが、どうやら神戸市のポートアイランドでも発見されたようです。

 

その数、100匹ほど。

 

尼崎で発見された時は正確な数字は発表されませんでしたが「大量のヒアリが発見された」と報道されましたね。

 

当時のニュースでは定着の可能性は低いとされていましたが、ヒアリの生態を見る限り、一度定着してしまうと根絶は難しいのではないかと思われます。

 

ヒアリが定着してしまう可能性と、ヒアリの定着によってどのくらいの被害が出るのか?などをまとめてみました。

 

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ヒアリ発見の経緯

 

ヒアリの発見については環境省がまとめています。

 

ヒアリは中国広東省広州市の南沙港から出航した貨物船のコンテナから発見されています。

 

広東省広州市を出発したのは5月15日。

 

5月20日に神戸港に到着しています。

 

それから5月25日まで神戸港に保管されているのでこの、5日間の間にコンテナから逃げ出したヒアリが今回神戸で発見されたヒアリで間違いないでしょう。

 

5月26日に尼崎市でコンテナを開けた際、蟻の巣(コロニー)の発見。

 

6月1日に消毒を開始。

 

6月5日にヒアリの死滅を確認。

 

流れとしてはこんな感じですね。

 

定着の可能性

 

サッとヒアリ発見から駆除までの流れを書きましたが、発見してから駆除までの期間が長いような気がします。

 

ヒアリの体調は約5ミリ程度と非常に小さいです。

 

コンテナの隙間から逃げ出すのは簡単でしょう。

 

コンテナにコロニーがあったので別の場所には逃げていないと予想する事もできますが、新しい女王蟻が繁殖の為、別の場所に飛び立っている可能性もあります。

 

尼崎で発見された時に「大量のヒアリを確認」とあるので新しい女王蟻が育っていたとしても不思議ではありません。

 

5月20日の貨物船到着から約1ヵ月手つかずだった神戸市の方がヒアリが繁殖している可能性は高そうですね。

 

ヒアリは一度定着してしまうと根絶は難しいと環境省も警告しています。

 

巣には女王が複数匹?

ヒアリにはコロニーに女王が1匹の場合と複数匹居る場合があります。

 

ただ、複数女王コロニーの女王蟻は飛行能力が高くない為、爆発的な繁殖の可能性は低いでしょう。

 

問題なのが単女王コロニーの場合です。

 

このコロニーで産まれる女王蟻は数キロ先まで飛んで行ける飛行能力を持っています。

 

そして、新たに産まれた女王蟻は単女王コロニーにとどまる事は許されません。

 

繁殖力も凄まじい

先ほど、複数女王コロニーは脅威ではないと書きましたが、繁殖力はコチラの方が数倍上です。

 

ヒアリは1日で約2000個の卵を産むと言われています。

 

複数女王性のコロニーで女王が100匹いたら1日で20万個の卵を産む計算になりますね。

 

現在の日本にはまだ、少数のヒアリでしょうが、1日1日と着実に数を増やして数か月後には手の着けようが無い状態になっている可能性も考えられます。

 


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生態系への影響は?

 

普通に考えて蟻を日本から根絶させる事は不可能に近いでしょう。

 

それ以外に日本にはヒアリの天敵となる生物が居ないという事が爆発的に繁殖する可能性の一つでもあります。

 

ヒアリによる生態系への影響は避けられないと思われます。

 

(1)生態系にかかわる影響:他種のアリと競合し駆逐するおそれがある。

極めて攻撃的で、節足動物のほか爬虫類、小型哺乳類をも集団で攻撃し捕食することが知られ、鳥類の営巣・雛の生育に影響を及ぼした例もある。

 

環境省からの引用ですが、他の蟻と競合するようですね。

 

また、その攻撃的な性格から小動物すらも捕食する事もあるようです。

 

たしかに、人間ですら激痛を伴うほどの猛毒なので小さな鳥などはヒアリに刺されるとひとたまりもないでしょうね。

 

小動物ですら手におえないのに日本に生息しているアリがヒアリに太刀打ちできるとは思えません。

 

家畜も危ない?

ヒアリは湿気の多い土のある場所に巣をつくる事が多い蟻です。

 

中国では畑にヒアリの巣が作られている事が多く、農作物や家畜にまで深刻な被害をもたらしているようです。

 

当然、何も知らずに巣に近づいた人間もヒアリの攻撃目標となるでしょう。

 

牛、馬、鳥などの死傷被害も報告されています。

 


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ヒアリの天敵がいない?

 

猛毒を持ち集団で襲い掛かるヒアリ。

 

一見無敵に見えますが、天敵も存在します。

 

アリクイ

コレは誰でも分かると思います。

 

ヒアリは強靭な顎で噛みつき何度も毒針を刺しますが、アリクイの皮膚は分厚くへっちゃらというわけですね。

 

もしかしたら「痛いよぉ」と思っているかもしれませんが(笑

 

ゾンビバエ

アマゾンの熱帯雨林に生息するハエの一種でヒアリの一番の天敵と言われています。

 

ゾンビバエはヒアリの頭に卵を産み付け、ヒアリ自身を栄養とし成長します。

 

最終的にはヒアリの頭を割ってこんにちはとなるのですが、色々とグロイので割愛します。

 

ゾンビバエは一度に200個の卵を持っていると言われているのでハエ1匹でヒアリ200匹を死滅させると考えるとかなり効率の良い駆除でしょうね。

 

アメリカでは実際にゾンビバエを放ってヒアリの駆除がおこなわれていたようです。

 

日本でもゾンビバエが生息しているのか調べてみたのですが、見つける事ができず・・・

 

多分ですが、日本には居ないと思われます。

 

まとめ

 

散々危険を煽りましたが、ヒアリは基本、巣に近づかなければ人間には攻撃してきません。

 

ヒアリの知識を深めていれば問題ないのです。

 

ただ、小さな子供のいる家庭は親が十分に注意する必要がありますね。

 

小学生とかでもアリの巣に棒を突っ込んで遊んぶ子はいますし、幼児の行動は予測不能ですし、小さな虫とかは喜んで触りに行くでしょう。

 

ヒアリを刺激しないように注意です。

 

この記事を読んだ人はヒアリを一刻も早く駆除して欲しいと感じているかもしれませんが、ヒアリも種を残すために精一杯生きている1つの生命です。

 

駆除は人間の自分勝手な都合と言って良いでしょう。

 

でも、怖いですもんね・・・

 

小さい子供の事を考えると個人的にも日本に定着して欲しくないしいち早い根絶を目指して欲しいと感じます。

 


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